はたして入居者をお客様と思っている大家さんはどのくらいいるのでしょうか?
そのように思っている大家さんは恐らくものすごく少数派かと思います。
これは、はるか昔から地主様という言葉があったように、大家(地主)さんは偉い人という構図が今でも少なからず残っており、また大家さん側でもそう思い込んでいるからです。
これも狭い国土ゆえの土地神話の一端だと思います。
今の賃貸物件供給過剰時代においてはその考えではもう成り立たなくなってきています。
入居者が大家さんに住まわして欲しいと頭を下げなくても、有り余るほどの物件がそこかしこにあるのですから。
大家さんは個人事業主です。事業に対する入居者は消費者となります。
事業がサービス業であるとすると、入居者はお客様です。
入居者がお客様であるなら、どうか私の物件を借りて下さいとお願いする時代なのです。
借りて欲しいのであれば、自分の物件(商品)をより良くするのは当然です。
市場競争の原理で言えば、価格もそれなりにお買い得感のある設定にするのも当然です。
過去の賃貸の状況からしますと、既に貸主と借主の立場が逆転しました。
これといった努力をしないでも、立地や物件がすごく良く、いつも入居者がすぐ決まるような物件をお持ちの大家さんはそれはそれで何も変えなくてもいいかも知れません。
しかしながら、なかなか入居者が決まらず空室が増えるばかりの物件をお持ちの大家さんはこの現実を理解し、旧態依然の考えを捨てて、個人事業主として自分の物件(商品)に早く入居者を決める(売る)為にはどうしたらいいかを考える必要があると思います。
入居者がお客様であるという考えに立てば『礼金』なんていうものがあること自体もうナンセンスなんだろうと思います。
入居していただいたら、お礼として必要な家財道具(洗濯機や冷蔵庫、液晶テレビなど)などをプレゼントするような気持ちがあってもいいのではないでしょうか。
私の知っている大家さんは、毎年クリスマスには入居者全員にささやかなプレゼントをしていました。
土地や資産がある人がこれといった考えもなく大家さんになり、うまくいっていた時代はもう終わったと思います。
これからは、事業主としてきちんとした経営を出来る人のみが、賃貸の世界で生き残っていけるのかと思います。



